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| 関西演劇ワークショップ Vol.1「ヴォイス」 | ||||||||||||
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| □講師略歴 □どんなことがワークショップで指導されたのか □受講者の声(アンケートからの抜粋) □見学者のコメント □対談:ワークショップを終えて |
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| ■講師略歴 | |
| ケイト・ゴッドフリー Kate Godfrey | |
| <最終学歴> 1996年:セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ ヴォイス・スタディ修士課程卒業 <ヴォイス・トレーニング指導者としての経歴> セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマのヴォイス・スタディ修士課程卒業、2つの劇団でのヴォイス・トレーニングの指導、また英国のカンブリア州、ダラム・サマー・スクールにてワークショップのシリーズを行う。また、個人レッスンでの指導や、非常勤講師として1年間マウントビュー・シアター・スクールで教える。 1997年からはロンドン市立ギルドホール音楽演劇学校とブリティッシュ・アメリカン・ドラマ・アカデミーにて教えている。1998年夏、ロンドンのバタシー・アーツ・センターのプロダクション「オイディプス・タイラノス」で出演者のヴォイスの指導のため招かれた。また英国王立演劇学校(RADA)のシェイクスピアの2つのサマーコースで指導を行った。ロイヤル・ナショナル・シアターのヴォイスのヘッドで、同時に、ロンドン市立ギルドホール音楽演劇学校のヴォイスのヘッドを務め、ヴォイストレーニングの神様的な存在として尊敬されるパッツィー・ローゼンバーグは、ケイトについて「過去25年間の仕事を通して、私が出会った最も優れた若き教師のうちの一人」と語っている。 <俳優としての経歴> 英国ロイヤル・ナショナル・シアターに於ける1シーズンにリトルトン劇場とオリビエ劇場に出演(マイク・アルフレイダス演出)、3つの国内ツアー(CTC、トライアンフ・プロセニアム・プロダクションズ、ビル・ケンライト・プロダクションズ)でエジンバラとロンドンの劇場に出演する。古典劇、17世紀の王政復古時代の芝居、現代劇、文学作品からの翻案劇などのレパートリーがある。テレビと映画の出演作は「ザ・ビル」「デンジャーフィールド」「メディスン・スルー・タイム」「ディエルとパスコー」「チェンジリング」がある。 |
| ■どんなことがワークショップで指導されたのか | |
| 今回は基本的なヴォイストレーニングのスキルを理解し、また実際に指導にあたる場合にも有効な方法を体得してもらうという目的で、午前3時間と午後3時間の2クラスに分けて行いました。ワークショップ・リーダーは英国のギルドホール音楽演劇学校(Guildhall School of Music & Drama)のヴォイス・トレーナーのケイト・ゴッドフリー、受講者は各クラスとも15名ずつ、兵庫、大阪、京都から集まった俳優・演出の経験者で年齢は20〜30代でした。 | |
| 第1日目−Introduction− | |
| ボールを使ってウォームアップと受講者の名前を覚えることから始まり、次に受講者にいつも自分がやっているヴォイスのウォームアップを15分位やってもらいました(これは受講者が何を知っていて、何を知らないかを確認するためにおこないました)。Kateの自己紹介とヴォイストレーニングの歴史の説明の後、体・喉・口の3つのエリアがどのようにヴォイスの仕組みに関わっているのか実際に動きながら確認していきます。ストレッチと呼吸を使い、体のどの位置にテンションがあるとなにが起こるのか。肺・肩・胸・首のストレッチを正しい例と悪い例をやってみて理解していきます。続けて喉の仕組みと息との関わりも見ていきます。声帯のウォームアップにハミングやイントーニング(お経のように一定音で言葉を唱える方法)を使っていきます。終了前には今日何をやったかを確認、最終日に個人的に見ていくチュートリアルを行う時に使うシェークスピアのソネット(和訳)と日本の詩のプリントが渡されました。 | |
| 第2日目−Connections− | |
| 昨日やった方法で体全体のストレッチ、体の各所のマッサージ、ペアになって、また床を使っての背骨のチェック、声のマッサージ(ハミング)から始まり、息のサポートがどのように音に関係しているのかを確認し、身体と音の関係を見ていきます。風の息のもれる声の対極に、たたきつけるようなハードな声があること、息に支えられていない音とはどんな音か、母音についてなど実際にやりながら見ていきます。本日のおさらいをして終了。 | |
| 第3日目−Releasing The Voice− | |
| 昨日までにやったストレッチやウォームアップにさらに新しいエキササイズを加えます。紙を円錐形に丸めた筒を使って、共鳴について見ていきます。胸の共鳴、喉の共鳴、口の共鳴、鼻の共鳴の仕組みと音の関係を見ていきます。また自分の声のセンターノート(中音)を探し出します。次のステップでは息と音の関係を確認しながらソネットなどの言葉をどうやって一語ずつ構築していくかを見ていきます。最後に紙に人間の図を書き、今までやった共鳴する部分の位置や各部のストレッチ&リラックスの方法を確認しながら書き込みます。 | |
| 第4日目−Articulation and Clarity− | |
| ストレッチによるからだのウォームアップとハミング&イントーニングによる声のウォームアップを行い、各共鳴部を確認していきます。口の仕組みを見ていく前に、顎・舌・口蓋など各所のストレッチ&マッサージを行い、各所の役割を見ていきます。次にアーティキュレーション(日本で言う滑舌に近いもの)の仕組みを確認します。10分の休憩後、各自が選んだソネットや詩を使って実際に朗読してもらい、チュートリアルを行います。5人の受講者を順番に見ていき、具体的に個人の問題となっている点をチェックし、どうしてか、どうやったら良くなるのかを具体的に説明しながら直していきます。最後に今日何をやったかを確認して終了。 | |
| 第5日目−Putting it All Together− | |
| 最終日はこれまでやったことの自分のものになっているか確認するため、まず各自でこの4日間で修得した方法を使ってウォームアップを行います。その後全員で続けてウォームアップ。身体と声の準備が整ったところで、残りの10人のチュートリアルを行い、最後に質問を受けてワークショップの全課程を終了しました。 |
| ■受講者の声(アンケートからの抜粋) | |
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| ■見学者のコメント | |
| 今回のワークショップに全日受講が出来ない方や劇作家志望の方など5名が見学という形で参加された。アンケートからの抜粋したコメントは「自分の一番リラックスした音、最も響く音を知ることは、聞く側もリラックスして聞けるのでとても効果的だと思った」「すごく分かりやすく、イメージを虹や魚に例えるなど理解しやすかった」「もう少し実践的な内容のものも勉強できればと思う」「次回は参加したい」等であった。 | |
| ■対談:ワークショップを終えて | |
| -Kate Godfrey, 池内美奈子(通訳)、福尾葉子(記録)、川南恵(プロデューサー)- | |
| −ワークショップについて受講者の人数や5日間3時間ずつという時間はどうでしたか? Kate「時間的には始め3時間がとても長く感じた(笑)けれど、最終的にチュートリアルの時間が足りなくなったわね。私としてはチュートリアルにもっと時間を取りたいのだけれど、そうすると今度は受講者の緊張感を保たせるには少し長いかもしれない。人数は12〜15人位でいいと思う」 −アンケートにも受講者の40%がもっと時間が欲しい・個人的にもっと見て欲しいとの答えでした。今後たとえば、7日間2時間づつというスケジュールは考えられますか? Kate「たぶんその方が私と受講者のエネルギーの持続の点からもいいでしょう。2時間〜2時間30分というのが理想的ではないかしら」 −では2時間12〜15人のグループでやったあと、1人ずつチュートリアルの時間を作るというのはどうですか?リクエストによって個人を見るというのはどうでしょう? 池内「個人個人を見るときにも他の受講者も一緒にその場にいて見ていた方がいいと思います。自分にも起こりうる問題を客観的に見ることによって理解できるし、お互いにフィードバックが可能であるから」 Kate「私も同感です。他人を通じて同じような問題の解決法が繰り返し行われることによって、リラックスすることや呼吸をすることが楽になってくるし、基本的なことを色々なケースを通して繰り返し体験することができますから。来年、もしやれるのなら、ビギナークラスは18人まで見れると思います。アドバンスクラスは12〜15人でいいと思います。アドバンスクラスにはグループでのリフレッシュワークの後、1時間の4〜6人のチュートリアルをやるというのもいいかも。今年の受講者が何名来年も受けるかによりますが」 −アンケートでは100%の受講者が来年同じ講師でのアドバンスクラスをリクエストしています。 Kate「それはとても嬉しいですね」 −今回の受講者は継続していきたい、またKateにチェックしてもらいたいと思っているのだと思います。 池内「5日間という短い期間だけでは、特に今までヴォイスのトレーニングを受けたことのない方にはすぐに身体に入って行かないと思います。体得するにはやはり繰り返し続けることでしょう。ただ、長期間のワークショップを企画するのは色々と難しいでしょうけれどね」 Kate「今年の受講者が来年も参加してくれるのなら、次回はなにか受講者がよく知っている作品をあらかじめ準備してもらい使うこともできますね。そうすればさらに効果的なワークショップが出来ると思います。今回のワークショップでは英国の演劇学校で行われているヴォイストレーニングの導入部分を5日間に盛り込んで駆け足で進めましたが、実際、演劇学校では毎日少しづつ6週間かかってやる行程です。ですから、皆さんには今回知ったことをもとに続けていってもらいたいですね」 |
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| 文責:川南 恵(1999年5月) |
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